西宮市は、活動中の市内商店街の空き店舗へ新たに出店する事業者を対象に、「令和8年度 商店街 新規出店応援事業」の申請を受け付けています。対象となる内装工事費などについて、西宮市への単独申請では最大50万円、兵庫県の制度との併用申請では市・県合わせて最大100万円の補助を受けられる可能性があります。
ただし、交付決定前の工事契約・着手・支払いは対象外です。店舗物件を探している段階から、商店街区への該当、業種、工事内容、申請日程をまとめて確認することが重要です。本記事では、2026年10月4日時点の西宮市公式情報をもとに、制度の対象と申請前の注意点を整理します。
令和8年度の制度概要
制度の対象は、西宮市内で共同販促やイベントなどの活動を行っている商店街区の空き店舗に、不特定多数の消費者を対象とする店舗を開業する場合です。市公式ページでは現在「募集中」と案内されていますが、予算上限に達すると予告なく終了する場合があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 市単独申請 | 補助率6分の1、上限50万円 |
| 兵庫県との併用申請 | 市・県それぞれ補助率6分の1、合計上限100万円 |
| 主な対象経費 | 内装、給排水衛生、電気、配管、ファサード整備の工事費 |
| 対象外の例 | 賃料、什器、エアコン、高額な照明器具の購入・設置費 |
| 募集期間 | 予算上限に達し次第終了 |
補助対象経費が300万円以上の場合、市単独申請では上限50万円、県制度との併用では合計上限100万円となります。消費税額は補助対象経費に含まれません。
対象になりやすい業種と対象外の例
対象は、信用保証協会の保証対象であり、不特定多数の消費者に向けて営業する業種です。西宮市は対象例として、飲食店(テイクアウト専門店を含む)、小売店、各種サービス店を挙げています。
一方、事務所、医療・福祉施設、士業、無店舗小売、無人営業店舗、酒類提供を主とするスナック・立飲屋、娯楽業、コワーキングスペースなどの場所貸業は原則として対象外の例に挙げられています。場所貸業は事業内容により市単独申請の対象となる場合があるため、個別確認が必要です。
申請者が満たす主な要件
- 活動中の市内商店街区にある、前事業者の撤退後に営業されていない店舗専用物件へ出店すること
- フランチャイズチェーン店ではないこと
- 申請者が空き店舗の所有者または所有者と密接な関係にある者ではないこと
- 交付決定まで対象工事の契約、着手、支払いを行わないこと
- 既存店を残す増店などを除き、原則として商店街からの移店ではないこと
- 年度末の3月31日までに支払い、必要な許可取得、開業を完了すること
- 開業後に商店街へ加入し、商店街活動へ参加すること
- 西宮商工会議所による事業計画のブラッシュアップと開業後の伴走支援を受けること
申請要件は市公式の確認シートで全項目を確認してください。出店予定地が対象の商店街区か、現在も活動中の商店街か判断できない場合は、西宮市商工課への確認が必要です。
物件契約と工事契約のタイミングに注意
この制度では、賃貸借契約は申請前に締結済みでも申請できます。一方、対象となる工事は交付決定後に着手しなければなりません。ここでいう着手には工事の契約や支払いも含まれます。
したがって、物件を決めてから急いで内装工事を発注すると、補助対象から外れる可能性があります。物件申込みの前後で、次の順番を整理しておくと安全です。
- 出店予定地が対象商店街区に該当するか確認する
- 業種と事業内容が対象になるか市へ相談する
- 内装・設備の工事範囲と見積書を整理する
- 西宮商工会議所へ事業計画の支援を相談する
- 市単独申請か県制度との併用かを決める
- 交付決定後に工事契約・着手・支払いを進める
県制度との併用申請では、申請から交付決定まで2か月前後かかる場合があると市は案内しています。賃貸借契約の賃料発生日、フリーレント期間、工事期間、営業許可の取得期間を一つの工程表にまとめて比較しましょう。
西宮市内には37の商店街
西宮市公式ページでは、市内で活動する商店街を37団体として紹介しています。商店街には、駅前型、アーケード型、商業施設型、広いエリアで活動する団体などがあり、対象範囲は一律ではありません。
物件広告に「商店街沿い」と書かれていても、本制度で対象となる商店街区とは限りません。所在地だけで判断せず、市商工課や商店街へ確認することが大切です。なお、西宮市は物件紹介を行っていないため、出店者自身で物件を探す必要があります。
市単独申請と県制度併用の選び方
工事費が比較的小さい場合は、市単独申請でも必要額をカバーできることがあります。工事費が大きい場合は、兵庫県の「商店街新規出店チャレンジ応援事業」との併用を検討できます。ただし、県制度の要件や審査、申請書類も別途確認が必要です。
補助金の上限だけで判断せず、交付決定までの期間、開業期限、資金繰り、工事業者のスケジュールを踏まえて選択してください。県制度の概要は、関連記事「令和8年度 商店街新規出店チャレンジ応援事業補助金」でも確認できます。
出店前に物件で確認したい項目
- 希望業種が賃貸借契約、管理規約、用途地域、建築・消防上の条件に合うか
- 電気容量、給排水、ガス、換気、空調、排煙など既存設備の状態
- 看板・ファサード工事について貸主や商店街の承諾が得られるか
- 原状回復範囲と設備の所有区分
- 補助対象工事と対象外の設備・什器を見積書で分けられるか
- 交付決定前に発注・支払いが発生しない契約条件にできるか
補助金を利用できても、賃料、保証金、仲介手数料、什器、運転資金などは別途必要です。補助対象経費だけではなく、開業後6〜12か月の資金計画まで確認しましょう。
まとめ
西宮市の「令和8年度 商店街 新規出店応援事業」は、活動中の商店街区の空き店舗へ出店する飲食・小売・サービス事業者にとって、改装工事費の負担を抑えられる制度です。市単独では最大50万円、兵庫県制度との併用では合計最大100万円ですが、交付決定前の工事契約・着手・支払いは対象外です。
まず出店予定地と業種が対象になるか確認し、商工会議所への相談、見積書、賃貸借契約、許認可、工事工程を同時に整理しましょう。募集は予算上限で終了するため、最新状況は必ず西宮市商工課へ確認してください。
公式情報
西宮市で店舗物件をお探しの方へ
出店候補地、設備、契約条件、工事スケジュールを整理しながら物件探しを進められます。補助制度の申請可否は行政窓口へ確認のうえ、店舗物件のご相談はMIRAI FRONTへお問い合わせください。




